
フィールドネット・ワークショップ
Fieldnet Workshop
2026年7月25日
【特別企画】せっかく書籍にするのなら:「閃きの試験」としての博論書籍化
企画責任者:賀川恵理香(AA研特任研究員)
趣旨
新しくて面白い本を書いてみたいし作ってみたい。私にもあなたにも、ここに尽きない悩みと欲がある。だがしかし、「新しさ」や「面白さ」とは何なのか?どのようにすれば形にできるのか?
この問いについて本発表では、自分が編集者の立場で日頃関わっている、人類学・地域研究の民族誌の博論書籍化を例に考えてみます。著者の「閃き」をフィールドや読者を通して試験していくことが持つ、新しさや面白さにとっての重要性を、「発明」や「実験」といった概念をめぐる人類学的議論と引き合わせながら提案します。
プログラム
|
13:00-13:10 |
開会・趣旨説明 |
|
13:10-13:30 |
参加者自己紹介 |
|
13:30-14:30 |
せっかく書籍にするのなら:「閃きの試験」としての博論書籍化 |
|
14:30-14:45 |
休憩 |
|
14:45-17:00 |
総合討論/座談会 |
報告
本ワークショップでは、編集者として博士論文の書籍化企画を多数担当してきた韓智仁氏(春風社・大阪大学大学院)が登壇し、現役の人類学研究者としての立場からも、博士論文の書籍化とはいかなる仕事であるのかについて語った。
論文の書籍化においては「より広い読者」に議論を開くことが念頭に置かれることが多いが、韓氏によれば、それは単に専門性を薄め、難しい概念を避けることを意味しない。そうではなく、自らの閃き・アイディアを博論とは別の読者との関係に置き直すことで、自らの主張をあらためて定義する行為=試験であるという。発表では、科学哲学者イザベル・ステンゲルスの議論に触れながら、「閃きの試験」として博論書籍化を再定義する提案がなされた。発表の最後には、参加者全員が韓氏作成のワークシートに取り組んだ。論文を無害化するのではなく、抵抗や批判を触発する刺激に満ちた「閃きの試験」にするために、今後の勉強会でも折に触れて立ち戻りたい。(408文字)
文責:今城尚彦(東京理科大学)
問い合わせ先
賀川恵理香(企画責任者) kagawaerika1115[at]gmail.com *[at]を@に変更して送信ください。
- 年別アーカイブ
- 2026年 (1)