人類学者たちのフィールド教育—自己変容に向けた学びのデザイン

紹介文 本書は海外体験学習やボランティア活動、調査実習などを含むプロジェクト型学習に関わっている人類学者たちによるフィールド教育論です。「フィールドワーク教育」ではなく、「フィールド教育」としているのには理由があります。一般的にフィールドワーク教育といえば、フィールドワークという調査手法を教え育むことを意味します。しかし、本書の対象は、これではありません。本書が試みるのは、従来のプロジェクト型学習(PBL)に、フィールドでの多様な体験を通じて参加する学生の自己変容を促す、学びのデザインを付加させていくことです。
 フィールド教育の目的とは、「〈なじみ〉の切断」(人類学者・佐藤和久の言葉)を経た空間において学習者が異和感を経験するなかで、自己省察を繰り返し、暗黙の前提を切り崩していくことにあります。これを本書では「自己変容型フィールド学習」と呼んでいます。本書では、6名の執筆者たちのフィールド経験をもとに、3つのコンピテンシーと称した人類学的な思考法の一端を学生に身につけてもらうための様々な手法を検討しています。(執筆者・箕曲在弘)
編著者 箕曲在弘・二文字屋脩・小西公大
出版社

ナカニシヤ出版

出版年月

2021/03/31

頁数

200ページ

価格

本体2,400円+税

出版元URL

http://www.nakanishiya.co.jp/book/b561919.html