
山村は災害をどう乗り越えてきたか—山梨県早川町の古文書・民俗・景観を読み解く
脆弱で貧窮に見えがちな山村は、実はしたたかで大きな活力を持った地域であった――現山梨県早川町、近世に「早川入」と呼ばれた山間地域をフィールドとして、当地の人々が災害といかに向き合ってきたかを跡づける。
脆弱で貧窮に見えがちな山村は、実はしたたかで大きな活力を持った地域であった――現山梨県早川町、近世に「早川入」と呼ばれた山間地域をフィールドとして、当地の人々が災害といかに向き合ってきたかを跡づける。
『観光人類学』の教科書である本書は、近代観光の成立から今日までの展開と、文化人類学者による視座の歴史的変遷とを重ね合わせ、読み進めるにつれて観光への視野を広げ理解を深められるよう、構成されている。
チベット現代文学の作家10人による13編の小説を収録。文学としてはもちろん、妖怪や魔物、異界についての語りがチベット社会の中でいかに機能してきたのかという人類学的な視点からも楽しめる一冊。作品解説つき。
月経対処は近年、国際開発の課題となっている。そのグローバルな変化の波の中で、世界8地域の月経をめぐるローカルな文脈と女子生徒たちの月経対処について描写する。さらに、実践に対する示唆の抽出を試みた。
東京外国語大学AA研の雑誌『フィールドプラス』29号が2023年1月20日に刊行されます。巻頭特集「コロナ状況下のアジアで舞う・奏でる・演じる」ほか、フィールドにまつわる記事満載です。
日本、オセアニア、アジア、アフリカのイレズミ・タトゥーの文化人類学的研究です。身体と制度、施術行為と場所、文様などの考察が示すのは、人と人、人と社会の関係がいかに皮膚に文様を刻んで形成されたかです。
本書では、20名の研究者により、神殿の出現からインカ帝国の崩壊、文化遺産をめぐる現代の問題にいたる多くのテーマが論じられる。ユニークな古代文化が織りなすアンデス文明に関する最新の成果が示されている。
多くのサンの集団とは対照的に,ナミビア北中部に暮らすクンは隣人であるオバンボや国家と協力的な関係を築いてきた.クンのライフヒストリーについての語りの分析を通じて,彼・彼女らのエスニシティの特徴に迫る.
「ヒト本来の子育て」がみられるとされる狩猟採集社会。だがその子育ては遺伝的差異というよりは、子供、養育者、環境が織りなすコミュニケーションから創造されていた。遊びと模倣が調和を生む多様な子育てに迫る。
地球研の研究者たちが環境問題の根源にある人と自然の関わり合いを〈見える化〉するために実践してきた取り組みをまとめた一冊。華麗な成功物語ではなく、その陰にある〈とまどい〉や教訓を読者と共有したい。