
現代イスラーム世界の食事規定とハラール産業の国際化
現代を生きるムスリムの食事規範の動態を、ハラール産業先進国マレーシアを事例に描く。文献調査に加えてフィールド調査を行うことで、認証制度と日常生活、ローカルとグローバルの関係性の複雑さが明らかになる。
現代を生きるムスリムの食事規範の動態を、ハラール産業先進国マレーシアを事例に描く。文献調査に加えてフィールド調査を行うことで、認証制度と日常生活、ローカルとグローバルの関係性の複雑さが明らかになる。
イラン北西部アルダビール地方の世界遺産、シャイフ・サフィー廟の歴史についての共同研究の成果。10本の論文からなる。AA研の新しい出版媒体である『アジア・アフリカ言語文化研究、別冊』の記念すべき第1号。
成り行きからカイロの私立学校で教員をすることになった著者は、そこで出会った女性教員たちと彼女らに翻弄される自身の中に、国家、消費社会、学問的枠組みと相対しつつ紡がれる「私らしさ」を見出します。
2000年代に日本で離婚に関する調査を始めた著者。外見的「差異」のせいか、彼女の周りには離婚の話題が集まってくる。現代日本について、外国でフィールドワークを行うことについて、改めて考えさせられる一冊。
南北アメリカ、南・西・東アジア、北アフリカ、オセアニア、東欧を舞台に、嗜好品が人々をつなぎ、国家や政治の介入を受けている様子を描きます。嗜好品にスポットライトをあてることで新しい社会像が見えてきます。
沓名弘美による綿臙脂、臙脂の研究の成果が、渡名喜はるみ先生による琉球紅型の復元に活用されました。ブータン、インド、中国雲南省にて現地調査を行いました。
本書は海外体験学習やボランティア活動、調査実習などを含むプロジェクト型学習に関わっている人類学者たちによるフィールド教育論です。「フィールドワーク教育」ではなく、「フィールド教育」としているのには理由があります。一般的にフィールドワーク教育といえば、フィールドワークという調査手法を教え育むことを意味します。しかし、本書の対象は、これではありません。本書が試みるのは、従来のプロジェクト型学習(PBL)に、フィールドでの多様な体験を通じて参加する学生の自己変容を促す、学びのデザインを付加させていくことです。 フィールド教育の目的とは、「〈なじみ〉の切断」(人類学者・佐藤和久の言葉)を経た空間において学習者が異和感を経験するなかで、自己省察を繰り返し、暗黙の前提を切り崩していくことにあります。これを本書では「自己変容型フィールド学習」と呼んでいます。本書では、6名の執筆者たちのフィールド経験をもとに、3つのコンピテンシーと称した人類学的な思考法の一端を学生に身につけてもらうための様々な手法を検討しています。(執筆者・箕曲在弘)
様々な地域における長期フィールドワークに基づく研究成果。複数の論考より成るセッション6巻とモノグラフ10巻の16冊のシリーズ本です。
東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所の雑誌『フィールドプラス』27号が2022.1、刊行されます。巻頭特集「デット-『負債/負目』研究の最前線」ほか、フィールドにまつわる記事満載です。
人類学や霊長類学などの分野の複数のフィールドワーカーによる論考を収めた論文集『わざの人類学』が京都大学学術出版会より刊行されました。