フィールドワーカーから寄せられた地域別の現地情報です(2010-2015年頃)
フィジー
1.外務省ホームページ 各国・地域情勢
フィジー: http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/fiji/index.html
2.旅行情報(空港、ホテル、換金/TC、治安など)
国際線
日本からフィジー・ナンディ国際空港へのアクセスは、比較的よい。成田空港からの直行便(Air Pacific)こそ2009年3月をもって終了してしまったが、韓国インチョン空港経由のKorean Air(日本―インチョン間は毎日運航、インチョン―ナンディ間は週3便運航。)は乗り継ぎの便もよい。このほか、オーストラリア(Qantas Airways)、ニュージーランド(Air New Zealand)、ハワイ(Air Pacific、Continental Airlines)などを経由してオセアニアの大都市へ立ち寄ってみるのもいいかもしれない。
Air New Zealand http://www.airnewzealand.com/
Air Pacific http://www.airpacific.com/
Continental Airlines http://www.continental.com/
Korean Air http://www.koreanair.com/
Qantas Airways http://www.qantas.com.au/travel/airlines/home/au/en
国内移動
Air Fijiは2009年5月をもってすべての便を運航中止。現在はPacific SunというAir Pacificの子会社を利用する。ヴィチ・レヴ島のナンディ空港、ナウソリ空港ほか、レヴカ、ランバサ、サヴサヴ、タヴェウニ、カンダヴ、ラケンバ、ヴァヌアンバラヴなど離島へのフライトもある。
Pacific Sun http://www.pacificsun.com.fj/
島間には各種フェリーも運航しており、主な発着港はヴィチ・レヴ島ナンディ、スヴァ、ラキラキにある。離島へのフェリーは貨物船や教師輸送船を兼ねていることもあって変更されやすいので、時刻表や船名は現地で確認するほうがよい。現地誌Fiji Timesを参照するほか、スヴァの町中にある政府観光局(Fiji Tourist Bureau)で問い合わせると教えてくれるが、もっとも確実なのは港で係員に尋ねることだろう。
都市内の移動はバス、タクシーが便利で安い。ヴィチ・レヴ島内での都市間の移動は長距離バス(Sunbeam、Pacific Transport Ltd.、Coral Sunなど)も充実している。
Coral Sun http://www.coralsunfiji.com/
Sunbeam http://www.sunbeamfiji.com/
※時刻表は変更がアップデートされていない可能性大
アコモデーション
主要都市には一泊F$20前後のバックパッカー用宿から、一泊F$50~100程度のアパートメントタイプ、そしてリゾートまでと各種アコモデーションが揃っている。また新聞の「Classified-To Let」欄(Fiji Times、Fiji Sunなど)には各個人が寄せる賃貸物件が載せてあり、長期滞在の場合はこれを利用するとよい。賃貸物件情報はこのほか政府観光局、南太平洋大学ラウザラ・キャンパス、Esquires Coffeeなどの掲示板で見つかることもある。
Fiji Times Online http://classifieds.fijitimes.com/
Fiji Sun Online http://www.fijisun.com.fj/
換金
近年レートの変動が激しいが、F$1=\45~60が目安。
フィジードル(FJD)への換金は現地でのみ可能と考えたほうがよい。主要銀行ANZ、Westpac、Western Unionなどのほか、両替所でも日本円から直接換金できる。各銀行のATMを使ってクレジットカードからのキャッシングもできる。T/Cの換金も可能だが、店やレストランで直接T/Cを使える場所は少ない。換金の際に騙されるケースはあまりないと思うが、計算ミスも十分起こりうるので、受け取り時にその場で確認したほうがよいだろう。
治安
治安は概ね良いと言えるが、2006年12月のクーデター以来、フィジーは2010年2月現在も軍事政権下にある。2014年に総選挙が実施されることになっているが、行く末は不透明だ。軍事政権は2008年頃より本格的なメディア検閲を開始しており、一部海外メディアの国外退去命令も発してきた。ただ、クーデターに起因する市民生活の乱れは一般的にみられないというのが実感だ。
実際クーデター後の犯罪率は軍による取締り強化もあり10%以上減少したと言われるが、凶悪犯罪は年々増加しており、とりわけナンディ周辺では日本人を狙った窃盗や強姦などが急増している。首都スヴァでも犯罪の凶悪化が進んでいる。夜の一人歩きはしない、金目のものを見せないなど、最低限の注意は怠らないようにしよう。また都市では滞在する家の窓にセイフティ・バーをつけておいた方がよいだろう。
フィジーでは、窃盗目的でなくとも酒場での乱闘騒ぎが多い。現地の友人と行く、バウンサーと知り合いになっておくなど、巻き込まれないよう注意しよう。
- 現地緊急連絡先 #911(警察・消防・救急の総合窓口)、#917(警察専用)
- 在フィジー日本大使館・総領事館
2nd Floor, Dominion House, 1 Suva, Fiji
(G.P.O. Box 13045)
tel: (679) 3304633
fax: (679) 3302984 - 外務省海外安全情報 http://www.anzen.mofa.go.jp/
(渡辺文)
3.医療情報
注意すべき病気は、デング熱、フィラリア、シガテラ中毒、A型/B型肝炎、Boilと呼ばれる皮下膿瘍など。デング熱は、症状が出たらすぐに病院へ。フィラリアのための駆虫剤(一般的な虫下しともなる)は地域のヘルス・センターにて無料でもらえる。シガテラ中毒は珊瑚破壊が起こりやすい雨季(10月~4月頃)に多く発生する。Boil対策として挙げられるのは肌をできるだけ清潔に保っておくことだろう。
フィジーには公立総合病院が3ヶ所(スヴァ、ラウトカ、ランバサ)、私立総合病院が1ヶ所あるほか、各地域に公立のヘルス・センターがある。公立病院では無料で診察を受けられるものの、待ち時間が長いことに加え、医師や医療設備の不足から十分な治療が受けられないこともあるため、私立病院をオススメする。
以下はスヴァ市内の主な病院。
- Suva Private Hospital(私立) http://www.sph.com.fj/
外国人を含め、スヴァに住む富裕層は大体ここに行く。
Tel 3303404 - Nasese Medical Centre(私立)
Suva Private Hospitalに比べ料金がやや安め。一般医が診察し、必要に応じて専門医が呼ばれる。JICAの顧問医。
Tel 3314450 - Colonial War Memorial(CWM)(公立)
いつも込み合っているが、無料。
Tel 3313444
外務省在外公館医務官情報 http://www.mofa.go.jp/mofaj/toko/medi/oceania/fiji.html
(渡辺文)
4.通信環境
公衆電話、ランドライン一般は、「Telecard」というプリペイド式のカードを購入し、そこに書いてある番号を入力して使う。Telecardは一般商店や郵便局などで買うことができる。
携帯電話がここ数年で急激に広がりつつある。ヴィチ・レヴ島内陸部や離島の一部では電波が入らない地域もある。チャージ式なので契約は必要なく、本体はSIMカード付でF$20前後から購入でき、通話料金も安くなってきている。国際電話可能なものがほとんどだが、購入時要確認。フィジーは元来Vodafoneの独占市場だったが、オセアニアでより広い電波域を売りとするDigicelが2008年頃より参入してきた。
Digicel http://www.digicelfiji.com/
Vodafone http://www.vodafone.com.fj/
スヴァやナンディの町中には高速のインターネットカフェが多くみられる。料金は1時間F$3~5程度。自宅にインターネットを引く場合は以下が主なプロバイダー(ただし家によっては初期工事を必要とする場合もあるので、契約時にしっかりと確認した方がよい)。
Connect http://www.connect.com.fj/
Kidanet http://www.kidanet.com.fj/
Unwired http://www.unwired.com.fj/
5.ビザ、調査許可
観光目的の4ヶ月以内の滞在であれば、日本を含めビザを免除されている国がほとんど。
- Research Committee
C/- Permanent Secretary for Education, Youth and Sports
Marela House
Thurston Street
Suva - Fiji
フィジー大使館調査許可情報 http://www.fijiembassy.jp/work.html#research
(渡辺文)
6.カウンターパート、来日経験のある研究者
7.大学図書館、アーカイブス、本屋
南太平洋大学図書館は、閲覧のみであれば一般に公開されている。バッグ類の持込が禁止されているので、1階裏側にある手荷物一時預かり所に預けて入館する。ただしPacific Collectionの利用にはメンバーシップが必要(10日間でF$30程度)。資料は1度に1点ずつカウンターで受け取り、Pacific Collectionの室内のみで閲覧可能。 国立アーカイブも充実しており、各種資料や新聞のバックナンバーが閲覧できる。調査ビザをもっていると対応が良い。
購入に関して、南太平洋大学ラウザラ・キャンパス内のブックショップでは、南太平洋大学出版の図書はもちろん、フィジー、オセアニア関連の図書が多数みつかる。
南太平洋大学図書館 http://www.usp.ac.fj/index.php?id=61/
南太平洋大学ブックショップ http://www.uspbookcentre.com/
国立アーカイブ http://www.info.gov.fj/archives.html
(渡辺文)
8.機材・資料の持ち出し、持ち込み
日本への荷物の発送はポストオフィスから。送料はウェブサイトで確認でき、5kgで約F$185(航空便)/F$32(船便)。ただし船便はひどいときには数ヶ月かかることも。
食物および動植物の持ち込みには制限があり、持ち出しに関しては事前に検疫をうけておくとよい。Quarantine Officeはスヴァのメイン・バス・ターミナルの隣にある。事前アポは必要ない。
Post Office Fiji http://www.postfiji.com.fj/
フィジー大使館検疫情報 http://www.fijiembassy.jp/quarantine.html
(渡辺文)
9.調査グッズの現地調達
筆記用具など雑貨程度なら町で手に入れられる。パソコン機器や電化製品もスヴァやナンディに行けばある程度手に入るが、高い。
(渡辺文)