フィールドワーカーから寄せられた地域別の現地情報です(2010-2015年頃)
カザフスタン
1.外務省ホームページ 各国・地域情勢
カザフスタン: http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/kazakhstan/index.html
2.旅行情報(空港、ホテル、換金/TC、治安など)
空港
アルマトゥ市など主要都市の空港は整備されており快適。市街地までタクシーを使う場合は、空港で現地通貨テンゲに換金するのを忘れないよう注意。
換金
ドルを持っていくのが便利。ユーロも可。汚れの目立つ紙幣だと、街の両替所では両替を拒否される場合もある。TCは、都市では換金可。クレジットカードも、都市では利用可。
治安
各都市に「危ない」とされる地域があるので、地元の人から最新情報を入手することが必要。夜は不用意にひとりで出歩かないほうがよい。
(藤本透子)
3.医療情報
主要都市には病院も薬局もそろっているが、村落部では充分な治療を受けたり薬を入手したりするのが困難。井戸水のほか水道水も必ず煮沸して飲んだほうがよい。
大陸性気候で寒暖の差がはげしいので、風邪をひいてしまうことが多い。夏の昼間は30~40度と暑くても、夜は場合によってはセーターが必要なことも。冬は-20~35度まで気温が下がるので防寒対策を。村落部では野菜不足にも注意(特に冬場)。
(藤本透子)
4.通信環境
インターネット
主要都市は接続可。村落部でのインターネット接続は限定的。インターネットカードをキオスクやデパートなどで購入して利用するのが便利。
電話
市内通話のみの契約を結んでいる世帯の場合、電話局へ行って市外通話・国際通話をする。カザフスタンから国外へは、カードを購入してかける方が安価。村落部の電話局や一部の世帯からも国際電話をかけることができるが、接続状態が悪くしばしば不通になる。また、村落部では電話のある世帯自体が限られていることもある。
郵便
普通郵便(手紙)の場合、日本‐カザフスタン間で2週間程度かかる。小包は、カザフスタンの都市からのみ日本へ発送可、到着までの期間は航空便か船便かによってまちまち。私の経験では紛失したことはない。
(藤本透子)
5.ビザ、調査許可
ビザ
1ヶ月以内の滞在、招待状のかわりにレコメンデーションレターの提出でビザ取得可。それ以上の滞在の場合は、招待状が必要(カザフスタン大使館のHPでチェック)。
外国人登録
入国から5日以内(詳細は年々変化しているので、カザフスタン大使館のHPでその都度確認)。カザフスタンの主要空港で登録できるが、なんらかの理由でできなかった場合は登録所に行く必要がある。
調査許可
調査地の州・地区・村の行政宛てのオフィシャル・レターが必要。調査地の警察にも連絡する必要がある。特に村落部の場合、警察の訪問を受けることが多い。
(藤本透子)
6.カウンターパート、来日経験のある研究者
(全体的に把握できていません。また、対面的な信頼関係のうえに築かれるものなので、この件に関しては個別にあたってくださるようお願いいたします)。
(藤本透子)
7.大学図書館、アーカイブス、本屋
アルマトゥ市の主要な図書館としては、カザフスタン国立図書館、科学アカデミー図書館など。アーカイブスは、カザフスタン国立中央文書館など(末尾の文献参照)。
(藤本透子)
8.機材・資料の持ち出し、持ち込み
通信機器の持込は、空港で自己申告が必要。地図の持込・持出には要注意。ソ連製の20万分の1の地図(日本国内では岐阜県図書館世界分布図センターが所蔵)が便利だが、もともと軍用であったため、「機密扱いから外す」旨のスタンプが押されていないと問題になる。
骨董品や古本も、カザフスタンから持ち出すときには許可が必要なことになっている(年代については確認が必要)。
(藤本透子)
9.調査グッズの現地調達
アルマトゥ市などの主要都市では、たいていのものが手に入る。(ただし、購入した三脚がわずかに斜めだったことなどもあるので、現地調達するグッズの品質については確認が必要)。乾電池は、粗悪品も多いので注意。
日本製のビデオやカメラが壊れた場合、現地での修理はいまのところ困難。
(藤本透子)
10.日本人研究者情報/これまでの調査、科研
(公表済みの研究情報・研究者情報については、カザフ・カザフスタンをキーワードとした論文検索などをとおしてお願いいたします。未発表分については公表を控えます。)
(藤本透子)
11.そのほか、各地域情報など
日本中央アジア学会報No.1(2005年)に、以下の現地情報が収録されている。
- 野田仁「カザフスタン国立中央文書館の紹介」(pp.22-24)
- 藤本透子「カザフスタン―草原の村でのフィールドワーク」(pp.19-21)
(藤本透子)