フィールドワーカーから寄せられた地域別の現地情報です(2010-2015年頃)
グルジア
1.外務省ホームページ 各国・地域情勢
ジョージア: http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/georgia/index.html
2.旅行情報(空港、ホテル、換金/TC、治安など)
航空便・空港
日本からの直行便はない。日本からはウィーン、フランクフルト、ミュンヘン、パリ、ロンドン、イスタンブルなどを経由する。ミュンヘン、イスタンブル、バクー、エレヴァン、キエフなどとのあいだには毎日フライトがある。モスクワとのあいだの定期便は2008年のグルジア紛争以降、今のところ再開されていない(2010年2月現在)。
トビリシ国際空港は市街から約18km。市街までバスが運行しているが、トビリシへ到着する便はたいてい早朝3時~5時ごろなので何時間も待たないと利用できない。タクシーは市街までたいてい20GEL(12US$程度)。ふっかけられることも多いので、要交渉。
その他の方法でのアクセス:
エレヴァン、バクーとトビリシとのあいだで国際列車が運行している。
イスタンブル、アンカラ、トラブゾンなどトルコの諸都市からトビリシへバスが出ている。
ホテル
トビリシには多数のホテルがあり、設備・価格もさまざま。バトゥミを除き、地方都市では設備に難がある場合が多い。
換金/TC
通貨はラリ(Lari, GEL)、補助通貨 テトリ(Tetri)。1ラリ=100テトリ。為替レートは安定しており、1 US$ = 1.7 GEL 程度。トビリシなど主要都市には街中に両替所があり、US$とユーロを容易に換金できる。日本円を交換してくれる銀行はあるが、高い手数料をとられる。街中にATMが多数あり、クレジットカードから現金を引き出すことができる。
T/Cはアメリカン・エクスプレスのみ、大きな銀行で両替可能。手数料は1%。
治安
トビリシ市内の治安はとくに問題ない。スリや空き巣には注意すること。地方でも、ある程度気をつけていれば犯罪に巻き込まれることはまれだが、アブハジア、南オセチア付近の地域は非常に危険である。
3.医療情報
気候
四季がはっきりしている。グルジア東部は乾燥しているが、西部は多湿。トビリシでは夏は40℃近くになることがある。冬はもっとも寒いときで零下7、 8℃程度。雪はわずかしか降らない。日本にくらべると、朝は遅くまで暗く、夜は遅くまで明るい。
水・食事
水道水は直接飲んでよい。主食はパン。グルジア西部ではとうもろこし粉でつくったパン(チャディ)をよく食べる。米はほとんど食べない。食べものに関して、とくに宗教的禁忌はない。正教の「斎」の時期には一部の人たちが動物性のものを口にしないが、レストランなどでは普段と変わらず供される。トビリシには日本料理店が何軒かある。
4.通信環境
トビリシ市内にはインターネットサービスを提供する店は多い。時間制で安価で利用できる。
キオスクや売店などでインターネット用のプリペイドカード(Caucasus online http://www.online.ge/index.php?page=1&lang=eng など)を購入すれば、ダイヤルアップ回線でインターネットを利用できる。
地方でも携帯電話が通じないことはほぼない。3G対応機種であれば、ソフトバンクとドコモが Geocell (http://www.geocell.ge/en/) を利用して通話・パケット通信可能。滞在期間が長い場合は、現地でSIMカードを購入したほうが早いだろう。
電圧は220V、周波数は50Hz。地方では、通電する時間帯が限られていたり、頻繁に停電が起こることがある。
5.ビザ、調査許可
日本人は90日以内の滞在であればビザは不要。
調査許可などはとくに必要ない。
6.カウンターパート、来日経験のある研究者
Ronald Grigor Suny(ミシガン大学、歴史学)
Buba Kudava(グルジア写本センター、歴史学)
Thornike Gordadze(バクーフランス研究所、社会学)
Joseph Jordania(メルボルン大学、音楽学)
Nino Tsitsishvili(モナシュ大学、音楽学)
7.大学図書館、アーカイブス、本屋
国会図書館
顔写真を持っていけば、2ラリで利用証をつくってもらえる。館内での閲覧・コピー(1枚5テトリ)のみで、貸し出しはできない。
http://www.nplg.gov.ge/index.php?sec_id=1&lang_id=ENG
国立写本センター
利用には研究機関からの紹介が必要。
http://www.manuscript.ge/?ln=eng
トビリシ市内には数件の古書店・新刊書店がある。古書店では掘り出し物に遭遇することも珍しくない。
8.機材・資料の持ち出し、持ち込み
9.調査グッズの現地調達
コンピューター関連器具なども含め、たいていのものはトビリシで手に入れることができる。
10.日本人研究者情報/これまでの調査、科研
歴史学:
北川誠二、前田弘毅、伊藤順二、竹村寧乃
言語学:
下宮忠雄、木下宗篤、児島康宏
美術史学:
高晟埈
音楽学:
森田稔、松本奈穂子、久岡加枝